回転体のハルモニア  Harmoniam corporis revolventis

for 24 instruments(2020)

 

2Fl./2Ob./2Cl./2Fg./ 2Hrn./2Trp./2Trb./Tuba/ 2Perc./Hrp./Pno./ 2Vln./Vla./Vc./Cb. 

 

duration : ca. 7 min.

 

commission : Kunitachi College of Music

 

first performance : 3rd October 2020, at Kunitachi College of Music Symphony hall

by Kunitachi Philharmoniker, Yasuaki Itakura(cond.) 

 

 

programme note(Japanese) :

   複数の音の重なりから生じる和音=ハーモニーの在り方は、音楽の大きな魅力であり、また楽曲を理解する上で欠くことのできない要素のひとつです。16世紀の音楽理論家ジョゼッフォ・ザルリーノはその著作において、旋律の持続を「線」に、その線の重なりから生まれる音程を「平面」になぞらえました。そして、複数の平面の組み合わせによって作られる多声音楽を「立体」と表現し、その構造を「本来的なハルモニア」と呼びました。

本作では、このザルリーノによる和声理論と幾何学との類比に着想を得て、それぞれに異なる音組織と音響的特徴を持つ「響きの平面」によって構成された「立体」を仮定し、その図形を回転させることで現れる、さまざまな角度から見たハーモニーの変化に焦点が当てられています。

 

 

FILM    記憶の彼方(dir. SAKAMOTO TATSUKI)